週刊女性の記事要旨とこれに対する反論

2010.6.10
一般社団法人日本発芽玄米協会
技術委員会
技術委員長 青砥 弘道


週刊女性の記事要旨とこれに対する反論

【記事要旨1】
発芽玄米や五分づき米には、毒素や発ガン性物質が発生するリスクがあるが、前発芽玄米にはそのリスクが無い。

【反論】
2回の記事を併せ読むと、ここで言う毒素はトリプシンインヒビターを指し、発ガン性物質はアクリルアミドを指していると思われます。
まず、アクリルアミドですが、これは糖分に高熱をかけると発生する物質であり、発芽という自然の作用によって発生するようなことはありません。また、この高熱というのは揚げ物をするくらいの熱のことを指すため、圧力釜を使用したとしても炒飯程度の熱では発生しません。
我々が発芽玄米のアクリルアミドを測定した際も、生米、炒飯、レトルト米飯(高湿・高圧炒飯)のいずれからも検出されてません。
国立医薬品食品衛生研究所食品部のデータでは、ご飯からはアクリルアミドは検出していません。(下記参照)
http://www.mhlw.go.jp/topics/2002/11/tp1101-1a.html
よって、発芽玄米に発ガン性物質が発生するリスクがあるという記事は事実と異なります。

次に、トリプシンインヒビターですが、これはアレルゲンタンパクであり、発芽をさせることでむしろ消えるということが論文になっています(下記参照)。このことから、こちらも発芽玄米に毒素が発生するリスクがあるという記事は事実とは異なります。
<論文>
YAMADA C et al. "degradation of Soluble Protenis Including
Some Allergens in Brown Rice Grains by Endogenous Proteolytic
Biosci Biotechnol Biochem.,69(10):1877-83.(2005)


最後に、前発芽玄米には毒素や発ガン性物質が発生するリスクが無いとされていることについてですが、記事を見る限り、前発芽玄米というのは五分づき米(玄米の糖を半分だけ削ったもの)と発芽玄米の間の状態を指していると思われます。そうであるなら、五分づき米と発芽玄米には毒素や発ガン性物質が発生するにもかかわらず、その間の状態である前発芽玄米には発生しないというのは、そもそも論拠に欠けます。

【記事要旨2】
発芽玄米を圧力鍋で炊くと毒素や発ガン性物質が出るので、圧力鍋は使用しないほうが良い。

【反論】
そもそも発芽玄米は炊飯器で普通に炊けるので、圧力鍋を使用する必要はありません。
ただし、圧力鍋を使用したとしても美味しく炊くことができますし、先述のような理由から毒素も発ガン性物質も出ないので、圧力鍋を使用しても問題ありません。国産のT社の圧力鍋はアクリルアミドがでない設計と言っていますが、T社の圧力鍋でなくてもアクリルアミドは出ません。

以上

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